ゆかたの昔ながらの染色法が注染です。のりで防染しながら色分けをして染めるもので、一枚の型紙で一色に染める「一色染め」、一枚の型紙で何色かに染める「差し分け」、二、三枚の型紙で二重染めする「細川(染め)」などがあります。濃淡の特殊な柄が持ち味の細川は、熊本の藩主・細川氏が何事も二度繰り返さないと気が済まない性質だったことからこの名前がつけられたとされます。注染の特徴は裏表の区別がつかないほどよく染まり、色にこっくりした深みがあり、堅牢(けんろう)度も高くなります。染め上げた生地を物干しに干す“だらぼし”と呼ばれる光景は浮世絵などにも見られますが、基本的な工程は今も変わりません。